プロフェッショナルのビリンバウを買いたい方は、カポエイラ・ショップ ビリンバウ




 左からビリーバの原木、表面の厚皮を剥いたもの、その下の薄皮を剥いてヤスリをかけたもの、一番右はニスを塗って仕上げた状態。
 アンゴラのグループなどはカラフルな色でデコレートすることもあるが、メストリ・ビンバはビリンバウに色を塗るとその音色が失われると主張していた。したがってヘジオナウでは基本的に彩色をしない。
 カバッサ(ひょうたん)は大小さまざま。この部分で音が共鳴するので、当然大きさによって音が変わる。ひもの締め具合も重要なポイント。
 また棒との相性もあるので、一つ一つ音を試しながら選ばなくてはならない。
 
 まずは棒を適当な長さに切ることから。一般的には、手を広げた親指から小指までの長さの7つか8つ分がいい。 お土産ようにはコンパクトなものもあるが、音はあまり期待できない。
 棒の選び方は、できるだけまっすぐなことに加えて、一番大切なのはその弾力性。一本一本しならせてみて、その強さを確認していく。
 皮をはいで、表面をつるつるに仕上げる。ビリーバの皮は上から下までつるりと剥けるのが特徴。はいだ皮は、木などを縛るのにも使われる。
 ナイフが人数分用意できなかったこともあり、この日はブラジル人がするようにガラスの破片で表面を仕上げた。薄皮をはいだあとの仕上げには最適の方法。ただし手を切らないように注意!
 最後は紙やすりでつるつるに磨く。
 針金を引っ掛けるおしりの部分の加工。のこぎりで切込みを一周入れておき、まわりをナイフで削り取る。先にも書いたようにビリーバの木は繊維が縦に走っているので、この作業は比較的簡単だ。
 その昔ビリンバウを武器としても使った時代には、この部分を尖らして削っておき、その先端に鎌やナイフを取りつけることもあったという。
 一番時間がかかって面倒くさいのが、棒の先端につける皮を丸くくりぬく作業だ。この日は約7ミリほどの厚さの皮をカッターと皮切り包丁でくりぬいた。
 道具が少ない上に、時間がかかるので常に誰か3人がこの作業をしていた。
 くりぬいたものを釘で打ち付ける。釘は2,3本が適当。釘がまっすぐ打てずに悪戦苦闘!!
 この皮がないと針金の引っ張られる力が強いため、棒が先端から割れてしまう。
 針金は実際に車のタイヤから取った。普通、片側に2本入っており、1本からビリンバウ3本分の長さが取れる。つまりタイヤ一つで12本分。
 表面についたゴムは、棒に張った後でナイフでそぎ取り、最後にヤスリをかける。しばらくたってさび付いてきたときも、紙やすりなどでこすれば大丈夫。
 ひょうたんの内側を見たところ。この日用意したひょうたんは、私がブラジルから持ってくるときに向こうで切って、中身の種を出しておいたもの。それに穴をあけて紐を通した。
 穴をあける位置もどこでも言い訳ではない。棒に取りつけたときのすわりを考えて位置を決める。
 すこし飛躍するが、仕上がった棒に針金を張り、ひょうたんを通して完成!
報告;久保原(Liberdade)
 

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